『虹果て村の秘密』 有栖川有栖 講談社

虹果て村の秘密 (ミステリーランド)

虹果て村の秘密 (ミステリーランド)

有栖川有栖の子供のためのミステリー。刑事になりたい推理小説家の娘・優希。推理小説家になりたい刑事の息子・秀介。そんな二人が、夏休みに訪れた虹果て村で、殺人事件が起こる。「名探偵コナンのような推理」とまではいかないけれど、鋭い推理で事件を解決させようとする、優希と秀介の冒険談です。
ミステリーなので内容にはあまり触れずにおきます。ここでは印象に残った文章を。

大人は、世界中どこでも、いつの時代でも、子供にこっそりあやまっている。『こんなことが解決できなかった。ごめんよ。あとはたのんだ。』って。でも、同時にこうも思っている。『怒らないでほしい。君たちが子供のうちに解決させた問題もあるんだよ。』それが永久にくり返されるのよ。人間がこの星に生きているかぎり。

ラストは、今の時代こんなことしても上手くいくわけないよ!と思う展開ですが、子供のためのミステリーですからね。子供の夢を壊しちゃいけません。