『試験に出るパズル 千葉千波の事件日記四月〓八月』高田崇史 講談社文庫

試験に出るパズル 千葉千波の事件日記 (講談社文庫)

試験に出るパズル 千葉千波の事件日記 (講談社文庫)

QED』とは違う雰囲気のシリーズ。気になってたけど、文庫になるまで我慢してたので待望の期待作。高校からの友人からは、住んでる地名から「八丁堀」と呼ばれ、従兄弟の千波くんからは何故か「ぴいくん」と呼ばれる浪人生の「僕」の視点で紹介される、千葉千波の推理の記録。
成績優秀・容姿端麗・品行方正・お坊ちゃまなパーフェクトな千葉千波くんですが、間違った推理(偶然にも当たってしまった推理)をしたり、「ぴいくん」の妹に振り回されてたり、推理をするときの必死になったりと、完璧じゃない姿がいいです。
私も「ぴいくん」の出すような問題が好きなほうなので、各章ごとに出てくる千波君が出す問題とか、『夏休み、または避暑地の怪』にでてくる論理的な問題には頭が混乱。ついてくのがやっとです。それでも、話のほうはテンポ良く進むし、「ぴいくん」の1人称が読みやすかったので、なかなか面白かったです。