『レディ・ジョーカー(下)』

レディ・ジョーカー〈下〉

レディ・ジョーカー〈下〉

上巻で読みにくいと思ってたバラバラな視点も、慣れると気にならなくなりました。5章から、語る人が城山恭介・合田雄一郎・半田修平・物井清三・久保晴久と増えてしまったけれどね。
合田が好きなんですけど、全体を通して一番共感したというか、一番身近に感じたのは城山社長かも。社長だけど、この作品の中で一番普通の一般人な人じゃないかな〜と。社長として、会社を、社員を守るため。人として、姪を、家族を守るため犯人の要求に答えてきたけれど、本当にそれが良かったのか自問する姿。自分の立場とか家族の存在に縛られてる人間の弱さが痛いです。
出てくる人物それぞれにいろんなドラマがあって読み終わったあとなにやら悶々と考え込んでしまいます。