『ＱＥＤ東照宮の怨』高田崇史 講談社文庫

QED 東照宮の怨 (講談社文庫)

　久しぶりに「意外な人物が犯人」の推理小説でした。ＱＥＤシリーズは現実の事件よりも、歴史上の謎(今回は東照宮に秘められた家康の『呪』の正体かな）のほうが面白い。それが現実の事件と関連付けされていく過程も楽しいです。今回の現実の事件は三十六歌仙絵を狙った連続殺人事件。怪しい人物はたくさんいたけれど、いまひとつどの人も犯人になりえない状況で誰が犯人なのかと思ったら。意外な人物ですけど、だからあそこであんな態度になったのかとも納得。
　個人的には崇と奈々の間が進展しないかな〜と期待もしてたんですけど、まぁ予想通り。二人きりで飲んでても話題は事件か歴史の話ばかりでしたね。