『終戦のローレライ(上)』

終戦のローレライ 上

終戦のローレライ 上

最初は堅苦しい話が多いし、いろんな視点(艦長だったり、フリッツだったり、征人だったり)なので、なかなかスムーズに読書が進まなかったんですが、中盤フリッツが行動を起こし始めたあたりから面白くなってきました。
潜水艦という閉鎖的な空間、その特殊な任務、浅倉の独断で決定された人員で動いている〈伊507〉の戦時中の海軍としては少しばかり緩みのある雰囲気が、自分的には読んでいてほっとしたところかなと。あと、こういうむさくるしい中での若い二人の甘酸っぱいような感じも余計に引き立ちますね。その先は決して明るくないだろうと思うと切なくなりますが。
さて、2つ目の原爆が投下されて今後どうなるのでしょう。