「夢の中の魚」五條瑛 集英社

夢の中の魚

夢の中の魚

 ヤバイヤバイと愚痴りながらも、本は読んでます。鉱物シリーズの番外編?なのかな。短編だと思ってたんですが、全部同じ登場人物で。韓国の情報員である洪敏成と、とある漁村から東京へと逃げてきたパクが、日本と韓国の「漁業協定」をめぐって活躍(?)するお話。五条作品は登場人物がかっこよすぎです。プラチナビーズとかに出ていた洪さんってそれほど気にしてなかったんですが、これ読んだらかなり評価アップです。いい人ではないですけど、自分の国に対する愛情とかは尊敬しなくちゃいけないくらいです。後半あたりで自分を中心にして世界が回ってると喜んでるあたりとか、手段を選らばない人物にしてはかわいらしい行動だし。
 そして、鉱物シリーズの葉山さんがチョコチョコ登場しているのも嬉しいところです。出てくるたび喜んでました・・・