『オルガニスト』山之口洋 新潮社

オルガニスト

オルガニスト

電車のなかで泣きそうになったよ。音楽って素晴らしいね。ピアノとか習ってれば良かったな〜と本気で思った。
オルガン音楽を愛し、音楽そのものになろうとしたヨーゼフの姿が泣ける。少しばかり音楽を愛しすぎてるとこもあるけど、本気になれるモノがあるって羨ましい。昨日読んだ『黄色い目の魚』に、木島が「本気で絵をかけばいい」と、みのりに言われるとこがあったな。で、木島の答えが「本気になるって自分の限界を見るようで怖くねぇ?」(手元に本がないので正確じゃないかも)ヨーゼフはその限界に近付きたかったんだろうね。

P124
芸術の道で己を高めたいという真摯な気持にこそ、悪魔がつけいるということを。悪魔の道は神の道のすぐ隣を通っているんだ

P126
神の似姿として完璧に近く、しかも神でない者、それこそが悪魔なんだ