『MOMENT』
- 作者: 本多孝好
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2002/08/26
- メディア: 単行本
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依頼人は死にそうな患者なので、4つの短編全てに「死」というものが纏わりついてます。けれど、「FACE」は後味悪い感じで終わりますが、「WISH」「FIREFLY」「MOMENT」はなんとなく物悲しい中に爽やかな雰囲気。主人公の親友も、葬儀屋という仕事をしているけど、患者に堂々と宣伝するあたりはサッパリしていて気持ちい人物。後半になると二人の会話が少し暗い話を明るくさせているかな〜と思います。会話といえば「FIREFLY」での、主人公と女性患者の会話(特に最後の留守電越しでの会話)がとても好きです。内容もこの「FIREFLY」が一番良かったかなと。お見舞いに来る人もなく、留守番電話に度々メッセージを吹き込む女性。その相手は元勤め先の男でもなく、元不倫相手でなく、いったい誰なのか?その真相は予想できるものでしたが、なんか「いいな〜」と思えました。