011『どきどきフェノメノン』

どきどきフェノメノン

どきどきフェノメノン

『Θは〓』に続いてまた森作品で。こちらは森博嗣らしいところもあり、一応『恋愛小説』ということでいつもと違った感じもあり。いつもと違う部分は、タイトルどおり「どきどき」したかも。ラストあたり、佳奈と水谷のやりとりなんか「どきどき」した。「何を始める気なの?お二人さん」と思いながらも、一挙一動や二人の会話に笑わせてもいただきました。
しかし、舞台は大学だし、主人公の窪井佳奈もいかにも森博嗣の作品に出てくるようなキャラクターだった。「どきどき」する為にいろんなことを仕掛けているわけですけど、それが恋愛感情かというと、そうじゃない部分の方が大きい所とか。多分普通の一般的な恋愛小説ならもっと情熱的っていうか、あんなにクールではいられないのではないかな。まぁそういうクールな思考をする人物がでてくるから森作品が好きなんでいいんですけど。(しかし、萌絵や紫子さんは結構一直線な人物だったね)